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サーキット走行で必須の変更箇所

ノーマル車でもモータースポーツは楽しめます。ただし、安全だけは確保するためにブレーキの変更だけは忘れずに行いましょう。(2010/10/25)

ブレーキだけは必ず変更

市販車には、安全を確保する上で無改造では不安が残る箇所が少しだけあります。
その箇所は以下の二つです。

  • ブレーキパッド
  • ブレーキフルード
以下でひとつずつ説明していきます。

ブレーキパッド

ブレーキパッド
ブレーキパッド

ブレーキは、タイヤと一緒に回転する鉄のディスク*1をブレーキパッドで挟んでクルマを止めます。このときブレーキパッドとディスクは激しく擦れているため、音や削りカス(ダスト)がどうしても出てしまいます。原因のほとんどはブレーキパッドにあるのですが、市販車で気になることは滅多にありません。
なぜなら純正のブレーキは快適性を最優先に作られているからです。しかし一般的に、高性能なブレーキはダストが出ますし、特に低音域では良く鳴きます。つまり純正のブレーキはある程度性能が犠牲になっています。これらのブレーキパッドはモータースポーツ用途でなければ問題なくても、サーキットでは不足です。

ブレーキが利かないということは、言うまでもなく非常に危険な状態です。それがサーキット場なら尚の事です。なのでサーキットを走るならばブレーキパッドの交換は必須となります。一方ディスクは見た目どおり頑丈な鉄で出来ていますので、ひとまず変更する必要はありません。

さて、まずはブレーキパッドは交換しなければならないことは理解していただけたのではないかと思います。では次に、どんなブレーキパッドに交換すればよいのでしょう。
モータースポーツを今から始める、あるいは始めたばかりの方は、まずは小さなサーキットを走ることをお勧めします。なのでブレーキパッドもそれに見合ったものがお勧めです。レースに出てもへこたれない超高性能ブレーキパッドは往々にして高額で、汚れも固着しやすくなかなか取れません。それに比べ「ソコソコのパッド」であればお手ごろな値段で購入できますし、汚れもさっと取れます。

また、ブレーキは効けばいいという物ではありません。ブレーキペダルで制動力を繊細に操るために「コントロール性」が求められます。コントロール性は一般的に「そこそこのパッド」の方が優れている傾向にあるので、極端に大きなサーキットを走るのでなければ高額なブレーキパッドを購入するメリットは全くありません。

具体的にどんなブレーキパッドが良いのか、ブレーキパッドの大手メーカー2社の製品からピックアップしてみました。

エンドレス
 
・M-sport
・TYPE-R
プロジェクトμ(ミュー)
 
・B-SPEC
・TYPE HC+

各社二つずつ挙げました。これは、ブレーキに求められる性能は車両重量に大きく影響を受けるため、一概にこれだ!と決めることが出来ないからです。 自分の車のカタログの車両重量の1200キロ程度を境目の目安として、それより軽ければM-SportやB-specを、重ければTYPE-RやHC+を検討してみてください。

ブレーキフルード

次にブレーキフルードです。ブレーキを動かすためにはペダルを踏みますが、その力をブレーキ機構まで伝えているのはブレーキフルードと呼ばれる液です。ブレーキは液圧で作動しているのです。つまり、ブレーキフルードとはブレーキの作動油にあたります。

ブレーキ周辺はサーキット走行ともなるとかなりの温度が発生します。フルードによってはその温度に耐えられず沸騰してしまうことがあり、ベーパーロックと呼ばれるこの現象は非常に危険で、絶対に避けなくてはなりません。

では何に交換したほうが良いかという話ですが、沸騰しにくいものを選べばよいのです。
ブレーキフルードにはドライ沸点とウェット沸点*2という2つのステータスが存在します。 ブレーキフルードは吸湿性があり、使っているうちに空気中の水分を吸って性能が落ちてしまいます。
新品状態など長く期待できないでしょうから、ウェット沸点を注意深く見てブレーキフルードを選びましょう。